『配下メンバーが指示通りに作業をしない時』
配下メンバーが指示通りに作業をしない場合、その問題傾向は、まず3つのパターンに分けて考えることができます。
それぞれの原因を分析した上で、適切に対応することが重要です。

1.勘違い(不注意) = プロセスの問題
《コミュニケーションの「伝える力」を再チェック》
コミュニケーションによって、人から人へ情報を正確に伝え、相手に忠実に理解してもらうことは、決して簡単ではありません。
仮に聞き手側に問題があったとしても、話し手が「自分には問題がない。相手の問題だ」と考えてしまえば、それ以上の問題解決にはつながりません。
むしろ、混乱、摩擦、葛藤、エネルギーの喪失などを増幅させることになります。
話し手には、どのようにすれば相手に正確に伝わるのかを、常に考え、試行錯誤することが求められます。
また、コミュニケーションにおいては、相手に伝えた時点で終わりではなく、その後の行動につながるところまで責任を持つという意識が基本になります。
《ヒアリング力・認識力の問題》
業務スキルを伸ばすことと同じように、大切なものがあります。
それは、業務におけるコミュニケーション能力のレベルアップです。
業務のステップが先に進むほど、コミュニケーションによる認識のズレは生じやすくなります。
例えば、連続した5ステップの業務指示を受けたとします。
最初の段階では、業務指示を理解できて問題がなかったとしても、ステップを重ねて説明を聞くうちに、次第によく分からなくなることがあります。
集中して聞き取り、ノートに記録しているものの、理解度がだんだん怪しくなっていくのです。
しかし、このような状況は、決して珍しいことではありません。
このようなケースでは、口頭によるコミュニケーションだけではなく、図や表、手順書などを活用した「視覚的コミュニケーション」が有効です。
2.感情的 = 感情コントロールの問題
ビジネスに取り組んでいる中で、次のような感情が自分の内面から出てきたら、注意して対処する必要があります。
- 業務で何かミスをすると、すぐに不安になる。
- いつも上司からどう見られているか、不安になる。
- 外的な要因によってイレギュラー(予想外)なことが起こると、不安になる。
このほかにも、「悩み」「心配」「失敗を恐れる」といった感情が生じることがあります。
人それぞれ、感情の受け止め方には個人差があります。
だからこそ、ビジネス活動においては、自分自身の感情を定期的にチェックすることが重要です。
感情の表現や受け止め方に不具合がある場合は、それを修正し、適切な意識レベルを維持していく必要があります。
感情コントロールも、1つの業務スキルとして捉えてください。
3.確信的 = ルール厳守の問題
《成果を出すプロセスが個人主張化する傾向》
業務に自信があるということは、独自のやり方や手法を身に付けているということでもあります。
しかし、その思いが強くなりすぎると、業務に取り組む際、チームメンバーとの連携に問題を生じさせる場合があります。
意識のズレやギャップが発生したとき、その傾向として、自分本位の思考に走りがちになることがあります。
例えば、「この仕事は自分にしか対応できない」という意識から、何かにつけて自分の仕事を優先的に取り計らってもらおうとする姿勢が生まれることも考えられます。
これは、自分の優位性を示そうとする行動につながる場合があります。
しかし、業務はどれも大切であり、基本的には優劣をつけるものではありません。
その基本的なルールが個人の感覚によって乱されると、チーム全体にマイナスの影響が広がるリスクがあります。
組織やチームで仕事をする以上、個人の判断だけではなく、ビジネスの観点に立った行動規範を意識することが重要です。
以上の3つの問題を、すべて同じものとして捉えるのではなく、それぞれの原因に応じて分類し、対応することをお勧めします。
「指示通りに作業をしない」という一つの現象であっても、その背景には、コミュニケーションの問題、感情コントロールの問題、ルールや行動規範の問題など、異なる原因が存在する可能性があります。
問題を正しく分類することが、適切な対応への第一歩になります。
カテゴリー:ビジネス思考
テーマ:08|原因分析・問題解決
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