投資・成果向上 マインドセット 第5回 ー「市場から退場しない」―― 投資におけるリスク管理

投資で利益を上げることは、もちろん重要です。

しかし、投資を長く続けるためには、それ以上に重要なことがあります。

それは、

「市場から退場しないこと」

です。

どれだけ優れた投資手法を持っていても、一度の大きな損失によって、その後の投資を続けられなくなってしまえば、その手法を活かすことはできません。

投資では、「どれだけ利益を上げられるか」だけではなく、

「どれだけ大きな損失を避け、運用を継続できるか」

という視点が重要だと考えています。


1.投資で最も避けたいこと

投資では、

「どこで買うか」

「どこで売るか」

「どれだけ利益を取れるか」

ということに意識が向きやすくなります。

しかし、私はそれと同じくらい、

「どこまでなら損失を受け入れられるか」

を考える必要があると思っています。

投資において、一時的な損失は避けられません。

どれだけ優れたルールでも、すべての取引で利益を出すことはできないからです。

だからこそ重要なのは、

損失そのものをなくすことではなく、取り返しのつかない損失を避けること

です。


2.一度の大きな損失が、その後の投資を変えてしまう

私自身、これまでの投資経験の中で、強制的にポジションを決済されるほどの大きな損失を経験したことがあります。

精神的なショックは非常に大きいものでした。

その経験から強く感じたのは、

「利益を出すこと」よりも先に、「生き残ること」を考えなければならない

ということでした。

相場では、自分が想定していた以上の値動きが起こることがあります。

そのとき、

「これくらいなら大丈夫だろう」

という判断だけに頼っていると、状況が一気に悪化する可能性があります。

だからこそ、投資を続けるためには、最初から厳しい状況を想定しておく必要があります。


3.「最大損失」を考えてから投資する

投資を始めるとき、

「どれくらい利益を出したいか」

を考える人は多いと思います。

しかし、私は、

「最大でどれくらいの損失なら耐えられるか」

を先に考えることが重要だと思っています。

例えば、同じ100万円を投資する場合でも、

10万円の損失までなら冷静に判断できる人と、

30万円の損失でも問題なく対応できる人では、適切な投資金額やポジションサイズは変わります。

つまり、

投資金額に絶対的な正解があるわけではありません。

自分自身が受け入れられるリスクから、投資金額を考えることが大切です。


4.レバレッジは利益だけを大きくするものではない

CFDなど、レバレッジを利用する投資では、特に注意が必要です。

レバレッジを利用すると、少ない資金でも大きなポジションを持つことができます。

これは資金効率を高めるうえで便利な仕組みです。

しかし、

利益が大きくなる可能性があるということは、同時に損失も大きくなる可能性がある

ということです。

そのため、

「最大でどれだけ取引できるか」

ではなく、

「どれだけのポジションなら、相場が大きく動いても冷静に運用を続けられるか」

という視点が必要になります。

レバレッジは、利益を最大化するためだけの道具ではありません。

適切な資金管理の中で使うための道具

だと考えています。


5.「暴落しない」ではなく「暴落する」と考える

相場では、いつ大きな下落が起こるか分かりません。

そのため、

「ここまでは下がらないだろう」

と考えるより、

「もし大きく下落したら、自分はどうするのか」

を考えておくことが重要です。

例えば、

10%下落した場合。

20%下落した場合。

30%下落した場合。

さらに大きな下落が起きた場合。

そのときに、

「どうするか」

を事前に決めておく。

これは、暴落を予想するということではありません。

第4回でも書いたように、私は相場を予想しません。

だからこそ、

「予想しない代わりに、想定する」

ことが重要だと考えています。


6.ポジションサイズは「自信」ではなく「リスク」で決める

投資で利益が続くと、

「この手法なら、もっと大きなポジションでも大丈夫なのではないか」

と考えてしまうことがあります。

しかし、過去にうまくいったことと、これからも同じようにうまくいくことは別の問題です。

利益が出ているときほど、

「今、自分はどれだけのリスクを取っているのか」

を冷静に確認する必要があります。

ポジションサイズは、

「今回は自信があるから大きくする」

のではなく、

「このリスクなら継続できる」

という基準で決める。

私はこの考え方を大切にしています。


7.利益が増えたときこそ、守ることを考える

投資資金が増えてくると、投資できる金額も大きくなります。

これは複利運用の大きな魅力です。

一方で、資産が増えたときには、

「これまで積み上げた利益をどう守るか」

という視点も必要になります。

100万円を失うことと、1,000万円を失うことでは、生活やその後の投資に与える影響も大きく異なります。

だからこそ、

資産が増えるほど、リスク管理の重要性も高くなる

と考えています。


8.「損失を小さくする」だけがリスク管理ではない

リスク管理というと、

「損切りをする」

「ポジションを小さくする」

ということだけを思い浮かべるかもしれません。

もちろん、それも重要です。

しかし、私はそれだけではないと思っています。

例えば、

  • 投資資金を分ける
  • 余裕資金を確保する
  • レバレッジを適切にする
  • ポジションサイズを管理する
  • 大きな下落を想定する
  • 感情で追加投資しない
  • 利益が増えたときもリスクを確認する

こうした一つひとつの積み重ねが、リスク管理につながります。


9.投資で大切なのは「勝つこと」より「続けること」

投資では、

「一度で大きく利益を出す」

ということが注目されることがあります。

しかし、私は、

一度大きく勝つことよりも、投資を長く続けられることの方が重要

だと考えています。

利益を出す。

損失を受け入れる。

ルールを守る。

必要であればポジションを小さくする。

そして、次の投資機会を待つ。

この繰り返しによって、長期的な資産形成につながっていくのだと思います。


まとめ

投資では、利益を上げることに目が向きがちです。

しかし、本当に重要なのは、

「どれだけ利益を出せるか」だけではなく、「どれだけ長く投資を続けられるか」

ということではないでしょうか。

相場がどう動くかは、私たちにはコントロールできません。

だからこそ、

大きな下落を想定する。

自分が許容できるリスクを知る。

適切なポジションサイズを維持する。

そして、取り返しのつかない損失を避ける。

投資において最も大切なのは、

「市場から退場しないこと」

なのだと思います。

市場に残っていれば、次の投資機会があります。

そして、その次の機会に参加するためにも、

利益を追求すると同時に、資産を守ること。

私は、これを投資におけるリスク管理の基本として考えています。


カテゴリー:資産形成
テーマ:13|投資マインド・投資行動

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